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Perfumeのことや雑記などを適当に

8年越しのRIJFで時が止まった話 -世界はそれを妄想と呼ぶ-

 

「来年こそRIJFに行く」

 

最初にこの言葉を発したのは2009年のこと。

その年のROCK IN JAPAN FESTIVALでGRASS STAGEのトップバッターを務めたのがPerfumeだった。

 

「夏の始まりを告げるアンドロイド・ボイス」

当時16歳だった俺はそんな言葉を冠したクイックレポートを読んで衝撃を受けた。

 

rockinon.com

 

衣装が最高だよね。

 

音楽番組ではワンルーム・ディスコの映像が使われることが多かったが、繰り返し見ては沸き立つオーディエンスの姿に憧憬したものである。

 

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それ以来、毎年この時期が来ると発するようになったのが「来年こそRIJFに行く」という言葉だ。あの空間にいたい、経験したいとずっと思い続けてきた。

 

その後、2011年の通称「デス・リスト」のときも2013年に大トリを飾ったときも行くことはできなかったが、8年の年月を経て、遂に実現した。

この8年間で70回近くPerfumeに会っているが、やはりGRASS STAGEのPerfumeは特別だった。

 

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そんな念願の"ジャパン"のステージである出来事が起きた。

100人に話したら100人が妄想と笑うだろう。

1000人に話したとしてもやはり1000人が妄想と笑うだろう。

そんな出来事だけど、俺の中では妄想じゃない。

8年越しのRIJFで時が止まった話をしようと思う。

 

 

 

 

1000人に話したら1000人が妄想と笑うと先程述べたが、Perfumeのライブに行ったことがある人ならば「時が止まる」という経験をしたことのある人は少なくないと思う。

ここまでだったら1000人のうち300人くらいは頷いてくれるかもしれない。

 

「時が止まる」という経験ならば俺も何十回とある。

辿れば最初は初ライブのとき。Perfumeが登場した瞬間に時が止まった経験をした。

最近であれば昨年のCEツアーの福岡公演のエレワもそうだった。

なにがそうさせるのかはわからない。アインシュタインにでも聞いてくれ。

 

RIJFでも時が止まったのだが、それだけではない。その先を経験してしまった。

もう一度言うが、俺の中では妄想ではない。ただ、妄想と笑うのは構わない。妄想でいい。

 

7曲目のMiracle Workerの冒頭である。

あ~ちゃんの言葉を借りれば「ライブは後半戦」

この日、「P.T.A.」のコーナー、FAKE ITに続いてセットリストに組み込まれたこの曲は、最高の盛り上がりを見せることは明白であったし、イントロ、いや3人がスタートポジションに着いたときから俺の中でボルテージは最高潮だった。

 

 

昨年のCDJでも感じたことだが、この曲の持つ威力は本当にすごい。

間違いなく昨年のツアーで最も成長してきた曲である。

 

ishtc.hatenablog.com

 

Miracle Workerはこのポジションの曲としてはイントロが長めだし静かだ。飢えた獣達はここで焦らされる。

いつものように俺も焦らされていた。

 

時が止まったのはそのときだった。

あ~ちゃんがこっちを見ていた。目が合った。

正確には目が合ってから時が止まったのか、そうでないかはわからない。

 

でも"事実"として俺はあ~ちゃんと目が合った。

驚きながら硬直し、俺もあ~ちゃんを見る。

 

このとき俺はGRASS STAGEの2列目にいた。フェスで最前方に行った経験のある方ならわかると思うが、2列目となると1列目にいる人の肩と肩の間からステージを見ることが多い。この日もそうだった。

しかも1列目の人は大概柵に身体を預けているので、頭の位置も低い。俺とあ~ちゃんの間に遮るものはなにもなかった。

余談だが、フェスではこれが経験できるのが嬉しい。座席指定のワンマンだとなかなかこうはいかない。贅沢であり、求めすぎなことは承知しているが、俺とPerfumeとの間に隔てるものがないこの瞬間が最高だ。絶景だ。

 

話を戻す。あ~ちゃんは口元に軽く笑みを浮かべながら俺の方を見ていた。

次の瞬間、あ~ちゃんの口元が動いた。

 

「来てくれたの?」

 

確かにそう言った。妄想でいい。でも妄想じゃない。ただ、あ~ちゃんは俺にそう話しかけた。そのときの俺がどんな表情だったかわからない。記憶がない。ただ、その言葉を聞いて頷いた。

すると、あ~ちゃんは歯を見せて笑った。嬉しそうに笑った。あの多くの人を魅了してやまない笑顔をこっちに向けてくれた。気がつくと再び時は動き出していた。

 

What should I do? キミのことを 気にしてるの

 

 

 

 

 

"トップを走るアイドルは、その子が顔を見せた方向の観客全員に「こっちを見た!」と思わせるスキルがある"と聞いたことがある。乃木坂46の2015年バースデーライブを見に行った人は、松井玲奈のその力に驚かされたという。私はきっと、あ~ちゃんのその魔法のような技術にやられたんだろう。…やられたと言うのは失礼だろうか。「楽しまなきゃ」と我に帰らせてもらい、ごちゃごちゃとしたどうでもいい気持ちを吹っ飛ばしてもらった。妄想でもなんでもいい。笑顔にさせてくれるPerfumeは、あ~ちゃんは、やっぱりトップを走るアイドルだ。

妄想でいい - mudai:C

 

ライブへ行く目的は人それぞれだと思う。ただ、一番の目的はアイドルやアーティストを見に行くこと、応援することではないだろうか。そのアイドルやアーティストに自分を見てもらいたいと思ったら終わりだし、個人的にはそれは間違いであるとずっと思い続けてきた。

Perfumeに見てもらうためにライブへ行く」

そういう考えは一度も持ったことがないし、これからも持つことはない。俺はアイドルには詳しくないが「見てくれる」を売りにしているアイドルやグループがあることは知っている。「認知」という言葉がふさわしいのだろうか。それは一つのやり方として確立しているが、Perfumeは違う。

 

ただ、"ジャパン"のステージでこの経験をしてから考えてしまった。

 

Perfumeは、あ~ちゃんは、俺のことを知っているのか?」

 

何万人という観客を相手にするライブを何十回と成功させてきたPerfumeがファンの顔をどれだけ覚えているかなんてわからない。「後ろの方まで見えてるよ」という言葉だって本当かどうかわからない。ただ、それなりの数のライブに参加してきた自負はある。数々のフェスやライブを最前で見てきた経験もある。P.T.A.サミットにも参加した。

 

 

こんな風に栗をライブに持ち込んで見てもらったことはある。

 

 

プライベートのあ~ちゃんに会って「バイバイ」と手を振ってもらったこともある。これは誰がなんと言おうと妄想じゃない。

 

他にも観覧で個人的なレスを貰った経験はある。繰り返すが、Perfumeがファンの顔をどれだけ覚えているかなんてわからない。でも、しかし、もしも……この先は不毛だからやめておこう。

 

書き綴ってきたが、それでも人は妄想と言うだろう。

もしかしたら、俺の勝手な思い込みがそんな"マボロシ"を見せたのかもしれない。

4月から社会人になってしまった。平日のライブに行くのが難しくなった。6月のフジファブリックとの対バン、9月のPerfume FESに至ってはチケットを申し込むことすらできなかった。音楽番組の観覧もそうだ。これからは昨年までと同じような感覚でライブやイベントに行くことは難しい。そんな「引け目」を実は持っていた。その「引け目」と「"ジャパン"に対する積年の思い」があ~ちゃんに「来てくれたの?」という言葉を発させたのかもしれない。わからない。

 

でもやっぱり、あ~ちゃんは俺に話しかけてくれたんだと思う。久々に見かけた俺の顔を見て、髪が赤から黒に戻った俺を見て、話しかけてくれたんだと思う。きっとそうだ。

 

どんなことがあってもPerfumeのライブへ行くことと応援することはやめないでおこうと思った。環境の変化は簡単に人を変える。でもここだけは変えたくないし、変わりたくない。いつだってPerfumeは俺を救ってくれる。

 

8年越しのRIJFは本当にすごかった。楽しかった。行って良かったと心から思う。またこの場所に戻ってきたい。

 

「来年こそRIJFに行く」という言葉は「来年もRIJFに行く」となった。

 

 
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