「君の名は。」と「逃げ恥」から"個人的に"感じた違和感とその正体
先々週、久々にブログを書いて楽しかったのでまた何か書こうかと思いました。
2,000字のレポート課題に苦しむ一方で、好きなことだと6,000字くらいならすぐ出てくるもんなんですね。びっくり。
今回は壮大なタイトルをつけましたが、また自分語りです。Perfumeも関係ありません。ちなみに「君の名は。」と「逃げ恥」の内容の考察でもないし、その2つの作品のブームから何かを考察するものでもございません。ご了承ください。自分語りです。
それにしても検索エンジンにたくさん引っかかりそうなタイトルですよね。
騙された方はごめんなさい。
2016年下半期を振り返ったときに無視できないのが「君の名は。」と「逃げ恥」。
前者は説明するまでもない今年No.1の大ヒットを叩きだした新海誠監督による映画。息をのむような美しい風景描写と、細やかな心理描写とともに描かれる思春期の残滓などなどが話題に。
最近知ったのだけど新海誠監督は大学の先輩らしい
後者もまた説明するまでもないTBSの大ヒットドラマ。もはや「恋ダンス」を踊ったことがない方がマイノリティーなのではないか、そう錯覚させるほどのブーム。ガッキーかわいい。TL上の視聴率は90%超。
詳しい内容等の説明は省く。
ところで、この2つの作品にはある3つの共通点がある。
①先述したように、両者とも社会現象と呼べるほどの大ブームを引き起こしたこと。
②両方の作品を俺が観たこと。
③両方の作品を観た俺がおもしろい等のポジティブな感想を持っていること。
以上の3つだ。
なんて独りよがりな共通点だろう。他にも色々あるのだが、とりあえずはこの3つが共通点であることを前提に話を進めたい。
まずは「君の名は。」から。
普段映画をほとんど観ないので、相対的な評価ができないのだが、「君の名は。」はあまりにも話題になっているので観に行った。結果的に2回観に行ったのだけど、それだけで俺が「君の名は。」を高い評価をしているかが伝わってくるだろう。伝わってほしい。むしろ、もう1回、2回観に行きたいくらいだ。個人的に始まってすぐ流れる「夢灯籠」が凄く好き。
そして「逃げ恥」。
普段ドラマをほとんど観ない、そもそも毎週決まった時間にテレビの前にいたりするのが苦手な俺が全話リアルタイムで見た。それだけで俺が「逃げ恥」を高い評価をしているかが伝わってくるだろう。伝わってほしい。
ドラマを全部観たのはあまちゃん以来か。あれもリアルタイムではなかったが。あとは母校が舞台になったドラマが3年くらい前に放送されたのを何回か観たけど結局最後まで続かなかった。有村架純かわいい。
この2つの作品を高く評価する一方、うまく表現できないが、モヤモヤするような違和感をずっと感じていた。
しかし、最近ようやくその正体がわかり、ゾッとした。ドン引いた。多くの方には共感してもらえないだろう。ただ、同じような経験を持っている方が少しでもいたら嬉しい。お前は同類だ。
その正体とは
「自分が良いと思ったものを世間もまた良いと思っている」
伝わらないなら伝わらないで良い。やっぱり伝わってほしい。
この"世間"とは自分の周りの仲の良い人々だけでなく、もっと広いものだと思ってほしい。北は北海道から南は沖縄まで。それくらいの規模のもの。
どこかで誰かに言ったことがあるかもしれないが、昔から、それこそ記憶にあるのは4歳や5歳の頃から、周囲の流行に乗っかるのがめちゃくちゃ下手で、できない人間だった。同じ地域に住む、同じ年の人間が夢中になっていることに、なぜか自分も夢中になるのが苦手だった。
周りが見ているアニメを見たことなかった。見てみた。おもしろさがわからない。
周りが遊んでいるカードゲームを知らなかった。やってみた。おもしろさがわからない。
こういう経験を何度もしてきた。
逆に自分が夢中になっているものを周りに勧めても誰も夢中にならない。
周りが誰もやらないようなゲームを一人でやっていた。サカつくとか。
つまらない人間だと思われていたかもしれない。実際にそうかもしれない。
ただ、自分の違ったところはそれを幾分か快感に感じていた部分があったということだ。人と違うことに快感を覚える。
「周りはバカだからこれの良さは俺にしかわからない」
「センスのないアイツらがバカなだけなのさ」
なんて天邪鬼でひねくれた考え、感情だろう。でも俺はこういったタイプの人間だった。協調性のないガキだった。そして今も。
同調できない寂しさがなかったわけではないが、一人で自由に楽しむ方が好きだった。
そういえば、中学3年生のときにPerfumeを好きになった。周りにPerfumeが好きな人間はいなかった。
今でこそ周囲にPerfume好きの方々に囲まれて楽しく過ごしているが、当時はいなかった。高校に入学しても、Perfumeに夢中になっている人はいなかった。
厨Ⅱ病が加速する。
「こんなに最高なのに俺にしか良さはわからない」
あまり良くない考えである。ただ、そういった環境はその考えを加速させた。趣味の合う人間に出会えなかった。
転校してきた奴がめちゃくちゃ趣味の合う人間だった!今でも親友!
そういうことはなかった。
Twitterを通してPerfumeファンの方々と交流し始めたのは高校を卒業してから、会って遊ぶようになったのは大体20歳を過ぎてからである。
何が言いたいか。つまり、10代のいわゆる多感な時期に、自分の好きなものを周囲から肯定された経験が圧倒的に不足しているのだ。クラスで、たとえば他にはテレビ番組とかで、肯定されることは少なかった。
10代で経験できたこと、できなかったことによってその人の人生観の大部分が決まるとどこかの神経学者か心理学者が言っていたような気がする。
俺はこの「肯定される」が"できなかった"の部類に入ってしまう人間なんだと思う。
ここで話はタイトルにもある「君の名は。」と「逃げ恥」に戻る。
この2つの大好きな作品を"世間"も大絶賛しているのだ。厳密に言うと、世間のブームに俺が乗っかったという形なのだが、今までなかなかできなかった経験を今年の下半期に狭い感覚で二度も経験した。
自分の好きなものが流行語大賞(ここ数年は微妙だけど)やワイドショーを賑わせる、不慣れなそんな出来事こそが違和感の原因だったんじゃないか。
そういうことに気がついた。
ここまで自分の文を読み返してきて、語彙力不足で細かいニュアンスの部分が表現できていないのが気になるが、大体どんなことが言いたいかが伝わってくれればそれで良い。
先程、「同調できない寂しさがなかったわけではないが、一人で自由に楽しむ方が好きだった」と書いたが、なんと23歳になって同調できない寂しさが上回るようになってきた。共通の話題で盛り上がれるのは楽しい。
もっと色々なものを好きになりたいし、ブームに乗っかりたいし、共感したい。
何かオススメのものがあったら教えてください。音楽でも本でも映画でもアニメでも、ジャンルはなんでもいいので。
それが本当の願い。